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■三留商店コラム〜店主執筆“四季の味”連作コラム等、美味しい食材のワンポイント
穀物の生命力が宿るパン
ミラノ地方のラ・ミーカ・ディ・モンターニャ

 小麦の発祥は古代オリエントといわれています。そのころ、すでに火を使っていた人類は、小麦を粉にして焼いてみたに違いありません。さらに、天然酵母の力を借り手、おいしく膨らませることを学んだのでしょう。
今回ご紹介させていただくのは、おそらく、人類が最初に口にしたパンと同じ製法であろうといわれる“ラ・ミーカ・ディ・モンターニャ”“山のパン”です。
 これは、ピエモンテのパン職人エウジュニオ・ポルの手によるもの。もちろん、小麦粉、水、塩などの原料は、すべてナチュラルなものを使い、パスタ・マードレという。天然酵母で発酵させて作ります。
 この酵母菌はエウジュニオが、自分の手で十年も育てているとか。温度や湿度の影響を受けやすく、デリケートなのが天然酵母の特徴。これを使ってパンを焼くことはたいへん手間を要します。それでも「いろいろ工夫して、思い通りの発酵状態を得た時の喜びはなにものにも代えがたい」といいきるエウジュニオ。まさしく、天性のパン職人といえるでしょう。
彼が譲らない条件は、すべての工程が目の行き届く範囲で行われること。パンは、かならず自分の工房で焼きあげ、冷凍して航空便で送る方法を固く守っています。
一般にイタリアのレストランでは、パンを専門店に注文する場合がほとんどですが、これもこれもパンが重視されるからこそ。
ある有名なレストランのオーナーは「料理が並でも、とびきりのパンがあれば満足できるが、いくら素晴らしい料理でも、パンがまずければすべて台なし。」と力説します。とうぜんイタリア国内の一流レストランでも、彼のパンは引く手あまた。しかし、良品の例に漏れず、量産できないので、エウジュニオの目に適った店だけがこの幸運を得ています。
No.30/秋号
 彼のパンがどのようにして作られるのか簡単にお教えておきましょう。
原料の粉は、ファーロ麦とライ麦の粉に、硬質小麦と軟質小麦を配合したもの。十分に発酵させたパスタ・マードレに、粉と水を混ぜ合わせて、ミキサーでゆっくりと五〜六時間攪拌し、シシリアの自然塩とエキストラバージンオリーブ油を加えてまとめ、発酵させること一〜二時間。
これを成型し、さらに七〜八時間発酵させます。上面に切れ目をつけて、二百五十度のオーブンへ。入れた瞬間、細かい水蒸気を充満させます。これは、種の延びをよくして、表面を薄くパリっと仕上げる工夫なのだとか。
一時間半後、焼き上がったパンは、ぴちぴちと音を立て、香ばしい匂いを放ちます。噛み締めて広がるのは、いかにも力強い穀物の風味。生命力そのものなのです。
(三留商店主人)
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