| 香り高いミルクが作る味 |
| ボナーティ家のバター |
| この連載の四回目(29号)で「まさに琥珀色の芸術品」と題してお目にかけた、パルミジャーノ・レッジャーノをご記憶でしょうか。 |
| イタリアのボナーティ家で製造されているもので、四年間もかけて熟成させるだけあって、ゆたかな香りと深みのある味は、陶然となるほど。世に出回るチーズとは一線を画す、文字どおり芸術品といえる逸品でした。 |
| 今回ご紹介するバターは、そのパルミジャーノ・レッジャーノを作る工程でできる生クリームで作ったもの。ひとかけ口にするだけでも、チーズと同様に、一般のバターとの違いを実感していただけるでしょう。 |
| それは、使用する牛乳の風味が高貴で、アロマも感じられるからです。 |
| ボナーティ家は、イタリア北部のオアッルマ郊外に牛舎を構える酪農家。ご主人のジョルジョと長男のジャンルーカを中心に、先祖代々この土地で牛を飼い、チーズを作り続けています。 |
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| 一千年も前からまったく変わらないという、土壌汚染とは無縁の広大な牧場に生い茂るのは、自然に生え変わり続けたハーブ。ボナーティ家の牛たちは、このハーブを飼料にして、たくましく育つわけです。 |
| この牛の乳が、いかに安全で香り高いものかは、容易に想像がつくでしょう。パルミジャーノ・レッジャーノをご紹介したときにも記しましたが、ジョルジョルのいちばんの自慢は「うちのミルクはハーブの香りがする」こと。事実、権威のあるパルミジャーノ・レッジャーノ協会から最優秀賞を連続授与されるほど、極めて高い評価を受けています。 |
| ボナーティ家のパルミジャーノ・レッジャーノは、まず牛乳を一晩寝かせて、良質な脂肪分(生クリーム)を浮かせますが、この脂肪分をザンゴーラと呼ばれる機械で、三時間という長い時間、ゆっくり回してバターにします。 |